ウィーン王家御用達の伝統のケーキが、レ・ザンジュのスペシャリテとして生まれ変わりました。

200年の伝統と風格を併せ持つ世界で最も有名なチョコレートケーキ、ザッハトルテ。
レ・ザンジュでは洋酒を加えた特製シロップを生地に打ち、チョコレートのコーティングはスイス・フェルクリン社のクーベルチュールを使うことで豊かなカカオの香りと杏ジャムの穏やかな酸味が重なり合う、新たなザッハトルテが誕生しました。

門外不出のレシピ「甘い7年戦争」そして現代へ

ザッハトルテは、19世紀のはじめ、オーストリアの菓子職人フランツ・ザッハがメーテルニッヒ公の命を受けて創りだしたチョコレートケーキです。
当時貴重品の砂糖とチョコレートを贅沢に使ったこのケーキは、美しい外観とともに上流社会で評判になり、かの神聖ローマ帝国を統治したハプスブルク家をはじめ、多くの貴族たちに愛されるケーキとなりました。 
しかし、その門外不出のレシピがフランツの息子エドワルドと縁組があった菓子店に漏れ、そっくり同じものが売り出されるようになり、フランツはその菓子店を訴え7年以上に渡り裁判で争いました。しかし、その判決では当時のザッハトルテ愛好家達が嘆願書を出したため、引き分けに終わり、今では双方で売られることになったといういわくつきのケーキなのです。 
その美味しさ故に多くの人々を魅了してきたこのケーキは、長い年月を経た今も、作り手の探究心と創造力を鼓舞する不思議な力をもっています。現代のパテシェの手で、常に新しく人々を魅惑するケーキに生まれ変わることを宿命づけられているのかもしれません。

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